「強さ」とその演出 | 玉藻の部屋(Blog版)

「強さ」とその演出

さて、ちょっち真面目っぽく見える莫迦話。

主人公が戦闘を行うアニメ、コミック等では普通話が進んでいく毎に
強い敵が現れてきます。
そして、製作者の意図しない延長が行われた場合におきる現象が
強さのインフレです。

これは、ある意味避けがたいものです。
なぜならば、その作品を気に入ってる読者の興味を引きやすいのが
以前より強い敵とそれと戦う主人公
だからです。

今回、私が文句をよくいってる(笑)プリキュアを例にとると……

1:異世界から来た敵が「うわ、こいつら何!?」って驚く強さ
 伝説の戦士ってことで、かなり強いです。

しかし、これも長くは続きません。
相手がどんどん理由もなく強くなってくるのです。
弱い敵から対戦しに来てるかのよ~ですね。
そしてやってくるのが

2:必殺技の効かないレベルの敵登場
 まぁ、側近って感じだったし強いのが最後まで残ってたんだな、と。

これで、プリキュアは勝ち目なくなっちゃったわけです。
実際、その敵を倒したのは相手の親玉であるジャークキングでした(^-^;
そして、ストーリーはラストに向けて盛り上がります。

3:ラスボスとの対戦!
 側近にすら勝てなかったのに、やる気だけで立ち向かうわけです。

 さすが伝説の戦士。
 結局、女王が助けに来てパワーアップした必殺技で倒します。
……ですが……ですがここで人気を生かしたいとスポンサーが欲を
出してしまいます。

4:新シリーズ開始(⊃Д`)
 ラスボスは実は復活のために部下を人間界に飛ばしていた!

んで、ラスボス倒したのに話が続くわけです。
新しく出てきた敵は今までの必殺技とかぜんぜん効きません。
どうしようって時にスポンサーががんばりました。

5:新アイテムによるパワーアップと新必殺技
 やっぱり玩具売らなきゃですよ!?

つけるとパワーアップするアイテムを装着することにより、以前の
数倍のパワーを発揮しちゃうわけです。
破られた必殺技の代わりに、そのブレスレットをつけてるときにしか
出せない新必殺技が炸裂しちゃうわけですよ。

ここまでの説明だと、アイテムつける以外に「強さ」があがってい
ないじゃんと思われるかもしれませんが……戦っている敵は大抵
「戦うごとに強くなっているのか!」
とかのたまっているわけですよ(笑)
必殺技の出力が上がったりすることで、それを演出してきてるわけ
ですね~。
新アイテム導入の後も基本的にレベルアップはしてるよ、という
演出をしつつラストに向かいました。

……まぁ、前回とおんなじでぜんぜん手も足も出なかった敵は
復活したラスボスにやられちゃったわけですが(笑)
今回は女王の援護のかわりに気合入れて新アイテム使用、部下に
効かなかったはずの新必殺技で相手の攻撃押し戻して勝利しちゃう
ことになります。

…………でね、新シリーズの問題なんですけど。

ラスボス倒せるほどに強くなってる主人公がなんで幹部でもない
敵目の前にしてにげまわらなあかんねん、と。
新シリーズ最初の戦闘で、「前よりも強くなってる」と言わせた
にもかかわらず……です。

もし、逃げ回るシーンを演出したいのなら「レインボーブレス(前述
の強化アイテム
さえあれば苦労しないのに」とかその手の台詞
でもいわせりゃい~んです。
そうすれば、今度の敵は強くなったプリキュアでも苦労するくらい
強いんだな、って視聴者が納得しやすいんですから。

そういった、説明的な演出もなしに、強くなったって事だけ
アピールするから逃げ惑うだけの演出が目に付いちゃうわけ
ですよ~。

相手の強さをアピールしたいのであれば、それと戦う主人公サイドの
強さをきちんとアピールすべきです。
必殺技以外は役に立たないよ~にしか見えないのは間違いなく
演出ミスだからですよ~。

子供が見るからこそ「子供だまし」の作品にすべきではないと思う
わけです、ええ。
そのあたり、ちゃんと演出しなきゃ番組自体の寿命が縮んでいっちゃう
事になると思うのですけどね(^-^;

なんかまとまんないけど、長くなってるし眠いのでまた今度(爆)

今日の一曲は「見つめて☆新撰組」でした♪